放浪記っ!

□行く先難ばかり
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そんなこんなで放浪記!






「…十郎、こいつ生きてんのか?」

「……恐らくそうかと」



うぬ…お迎えがきたようです



「Your all right?起きろ!」


越後まで長かった…
というか、ゆ…ゆあ……何て言った?
越後の人は何ともよくわからない言葉を使いますぬ



「聞こえてんの?」

「ぶはぁっ!!」



地面に俯せになって、その名の通り行き倒れになっていた雪華は
上から降ってきた声に、がばっと顔を上げた


体力も尽きてしまい、ここらでしばらく倒れていれば、そのうちかすがか越後の人が拾ってくれるだろうと思っていたのだ


しかし目の前には、
蒼い陣羽織と腰に刀を六本も下げた(何この人)眼帯の男が
見るからに怪しそうに自分を見下ろしていた



「ど、どちら様?」


見た目からして、絶対にこの人越後の人じゃない気がする

武将なのだろう事は、その格好を見れば何となくわかるのだが


そう思いながら恐る恐る聞くと、その上から下まで蒼い人は、


「name?伊達政宗」

「ほお」


その名前はなんか聞いたことありますよ

一瞬ポカンと素になりながら、たしか……と少し考えて


「お、奥州の……?」


どうか合っていませんように、と願いながらそう尋ねると、


「That's right」

「ざ、ざつら…?」

「その通り、って意味な」

「……おうふ」






これは何と言いますか
……やばくね?
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