放浪記っ!
□災難逃れて
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今まで正式にどこかに仕えてきた事がないわけではない
けれで以前仕えていた所ではなんやかんやあってから、それ以降今のように何に対しても真剣になる事ができなくなった
けれでもあれから数年、
ようやく心に余裕ができて、こうやって考え直し初めている状況だが
「働きたくなーi「言うな」
「えー…」
「そんなんでこの先やっていけるのか……」
「た、多分」
これでも自分なりに危機感というのは持ってはいる
現に少し(?)身体が訛ってしまっているし…
だからあんなに簡単に捕まっちゃったんだ、うん
……けれどこのままだと、いつか本当に飢えるんじゃないだろうか、と
嫌な想像をしてしまい、思わず目に涙が浮かんだ
「本当にダメな時はいつでも頼ってくれていいんだからな?」
「………うん」
そう言いながら、優しく指で拭ってくれた
やっぱりかすがは優しい、佐助と違って
「で、どうするんだ?」
そうなんだよねー
問題はそこでして、
今までは行く先々で、
その日限りで日払いで雇ってもらいながら、
その賃金でどうにか凌いでこれたのだ
しかし最近は戦も多く、さすがに雇われ忍では不信感を持たれるのか、簡単に言えば景気がよくないのだ、色々と
まぁ例外はあったりしたけどね
それはまた別の機会にでも語りましょうかねん
つまりどこの国もお財布事情がよくないと申しますか
「やっぱり定職に就かなきゃだよね」
「当選だ」
「そういえば政宗さんにも誘われたなー…」
「なっ何だと!?」
そういえばーなどと何となく思い出して呟いたが、うん。
政宗さんなんて嫌いです
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