dream
□首なしライダー
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60階通りで信号待ちをしている男の子2人を見つけてホッとして近づいた。
一人は茶髪の男の子、紀田正臣<キダマサオミ。
一人は黒髪の男の子、竜ヶ峰帝人<リュウガミネミカド。
二人は 葉流の小学校の幼馴染だった少年。
臨也のお手伝いで少し遅れることになった 葉流は、携帯で正臣に遅れることを伝え、今から合流すろところだった。
背中を向ける正臣から聞こえた大きな声。
「まずはこの俺だ!」
すぐ後ろまで来て?マークをつくり首を傾げた 葉流には気づかない二人。
「…√3点」
呆れた顔をした帝人君が正臣のいる横に顔を向けた時、すぐ後ろにいた葉流に気が付いた。
帝人君が言葉を発する前に、葉流は得意気な顔で片方の人差し指を立てて言った。
「それはつまり、約1.732点。
2点には満たないけれど1点では可愛そうだという帝人君の優しさを、更に3という正臣にしては高得点な数字でカモフラージュ、およびオブラートに包んだ数字なんだよ。
分かる?」
しかし振り返った正臣に、ピンッとたてていた指をそっと降ろされた。
そしてムスッとした顔をした正臣が
「 葉流が暫く見ない間に、性格が悪くなったことは分かったよ。」
と失礼な言葉を言った。