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□ヒールとリボンに竜の爪
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出かけるまえにルーファスが記憶造形で一式俺たちの服を
あつらえてくれたお陰で、不格好なのは回避できたが別の問題があった。
さほど大したことではないのだが、
女になった上トレードマークと言える仕事着じゃないせいで
俺たちとわかる人間がいないのだ。
イコール、狙われる可能性も高くなり。

俺のは普段と同じような上下わかれたやつだ。胸のところは伸縮する青い布で、
ファーのついたベストと手袋はそのままサイズが小さくなり、
下は太ももの真ん中くらいまでのスカートでニーハイの黒靴下にヒール太めのブーツ。
髪は後頭部で括りあげている。
『ミニスカって…ルーファスの趣味?』
『君の印象に合わせただけだよ』
ローグはというと、いつも通り全体的に黒いがやっぱり可愛い。
さらさらの髪は俺と同じく後頭部で括りポニーテールにしており
首筋の白さが目に痛い。
長めのワンピースだが、チャイナドレスのように横に深いスリットが
入っており、かなり大胆な仕様だ。俺にとっては有難いのだが…。
『これはちょっと誘惑的すぎねえ?』
『そうかい?』
俺と違って胸元強調仕様ではないが、肩がそれとなく出るような
感じになっておりギルドマークがしっかり見える。
背中も露出があるが、まあ肩甲骨の間くらいまでなのでよしとしよう。
細いヒールの赤い靴はかかとの方から伸びる赤いリボンが足に絡みつくように
交差しながら結ばれていて可愛らしい。
『うーん、やっぱ誘惑的すぎるかな』
『?』
不思議そうな顔のローグになんとも言えなかった。

俺の横でカツカツとヒールを鳴らして歩きにくそうにしているローグの
顔色は良くない。もちろん、俺も。
しかし盛んな年頃の馬鹿な野郎共は容赦してくれなかった。
「なあ、あっちの娘可愛くね?」
視界の端にこちらを指さしてニヤニヤ笑っている集団を発見。
マグノリアの駅に降り立ってまだグロッキーなのに絡まれたら厄介だ。
睨みつけるようにそちらを向くと何を勘違いしたのか
一団が色めき立つ。喜ぶなよ、きもいって。
「なーちょっと、そこの二人、かわいーじゃん」
真っ先に声をかけてきた金髪の男は目付きが悪く、
髪ももともとは違う色だっただろうものを染めているようだ。
いやいや、これなら俺の方が数倍イケメンじゃね?

「遊ばねえ?おごるからさー」
「そっちの黒髪の娘も」
ローグの肩に手が伸びた瞬間、俺はそいつの手をぱしんと振り払った。
「ローグに触んなよ」
「おお、いいねー気ィ強い娘好みなんだわ」
「うっせえ、黙れハゲ。ローグに触んなっつてんだろあァ?」
俺はいつもの喧嘩を売る感覚でチャラ男を睨み、ローグに伸びる手を
掴んで力を込めた。
バキバキと音がする。女になっても、魔力は変わらない。
「いってえ!何すんだてめえ女のくせに!」
「おい、よく見ろよこいつらセイバーの連中だぜ」
「今気づいたのかよ?あ?何ならボコボコにのしてやろうか?」
「やめろスティング、こんなところで油を売っている暇などないだろう。」
「でも…」
「はあ。急いでいるのに…仕方ない、影竜の咆哮!!!ほら行くぞ」
男たちに一発、ブレスを浴びせると、ローグは何事もなかったかのように
歩き出した。いささか鬱陶しそうな顔をしている。顔色はまだ悪い。
そこら辺に転がっている男たちは声もあげられずに倒れている。
「うわー…ま、いっか」
ローグも俺に負けず劣らず、気が強いのかもしれない。

---

フェアリーテイルの門をくぐると、いつもの通り賑やかな声が
聞こえてくる。
手前の入り口から奥のカウンターまではとても広く、
大抵ナツさんやグレイさん達は奥のカウンター近くで喧嘩したり
食事を採っていたりするのだが…。
「何だ?」
「見ねえ顔だな」
「セイバーの奴等だぜ」
ざわざわと両脇から声が聞こえてくる。
それもそうだろう。俺たちの身分を証明するのは今は肩にあるギルドマークのみ。
誰も俺たちの性別が変わってしまったなどと考えないようだ。

「やっぱ他の人達は普通なのかな」
「無駄足でないことを祈るが…」
隣のローグは腕にフロッシュを抱え不安そうな顔をしている。
もしもこれでナツさん達がなんともなかった
俺たちは汽車の乗り損だ。苦労してここまで来たのに解決方法が
見つからなかったらどうしよう。
ギルドの頭脳であるルーファスがわからないというのだから俺たちだけじゃ
もうどうしようもない。
「何か様子がおかしいですよ」
隣で急にレクターが浮上した。上から奥の様子を窺っているらしい。
「どうした?」
何が見えるんだ、と聞く前に大きな、甲高い声が奥から聞こえてきた。
「だーっ!!!やめろグレイ!!!」
「るせえ!サラマンダー!いいから解決方法を考えやがれ!!」
「ちょっとくらいいいじゃんか、ナツさんよぉ」

いつものフェアリーテイルのやりとりだ。
奥に近づくにつれ知っている匂いがいくつか。
だが。
「ちょ、ナツさん…?」
「あれ、ガジルか…?」
そこには、見知った人物の見慣れない姿があった。



つづくかもー




力尽きた。続きます…。
予定では第一世代ナツ、ガジル、ウェンディーと
第三世代双竜が性別転換予定。
n番煎じですみません。
さて、ルーファスは記憶造形で服をつくれるのか?よくわかりません。
服は私の趣味です←

スティングはケバいケバい言ってますが多分ギャル系の美人かと。
次はグレナツとかスティナツとかガジログの他に
ノーマルのCPも混ざりそうな予感ですうふ。
多分大したことはない。

スティングは多分ボンキュッポンだと思ry
ローグはひんぬーだけど和系美人かな。
胸の大きさはスティング>>ナツ>ガジル>>>ローグ希望。
ガジルはスタイルいい姐さんで
ナツはぱっちりおめめの可愛い系…
期待のウェンディはシエルくんばりの美少年だといいな…。








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