ヒバツナ短編
□君はいつでも傍にいてくれる
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初めて人の優しさに触れた
初めて人を信じてみたいと思った
初めて人を好きになった
いつも僕に笑顔を見せてくれる
いつも僕に明るく接してくれる
僕をみて逃げ出さなかった
僕のために泣いてくれた
僕に優しさをくれた
僕に人を思う心をくれた人…
――――沢田綱吉…
僕の恋人
=== 君はいつでも傍にいてくれる ===
「………」
陽射が暖かくなってきてすっかり春の陽気になってきた
今年もまたこの学校で風紀委員長として働く
確か…あの子は2年A組になったはず
ぎりぎりだが、それでも最低限進級には事足りる成績
自分で自分の力を抑制している
最低限の力でできることをしている
それは大変だけれど、とても楽な生き方
その道を選んだ君は…始めのうち友人が一人もいなかった
それでもいつも屋上にくると僕に笑いかけてくれる
そんな君が愛しいって想える
ねぇ、いつまでも僕の傍にいて
ずっとずっと傍にいて
片時も放れず、傍に…
きっと僕は幸せになれる
君と一緒にいれば幸せになれる気がする
だって君は僕の光だから
僕の道を照らす光だから…
太陽のように輝いて僕を照らして
綱吉――…