allucciolio
□2008.12.26.
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「ごめんなさい、これしか方法がないんです」
「だからって、君が死ぬ必要なんか…っ!!」
悲しそうな表情で、僕を見る
そんな顔しないでよ
そんな顔するなら、そんなこと言わないでよ…
「これしかないんです…それに、俺は死ぬ訳じゃないですよ?少し眠るだけです」
「それでも…、それでも僕は…」
「恭弥さん、約束、しましょ」
「約束?」
右手の小指を立てて、差し出してくる
それに僕も指を絡ませる
「俺は、絶対にあなたのところに戻ってきます…だから、過去の俺を頼みます
未来を変えることが出来るのは過去の俺たちと、それを支えてくれるこの時代の俺たちなんです」
「…」
「未来を変えて、元通りになったら、絶対ここに戻ってきますから…」
そういって、腕の中に収まる
ここに、この腕の中に戻る
でも、でもね?綱吉…
「だから、一つだけ、術をかけていきますね」
「……うん」
「俺がいなくても、寂しくないように…俺に逢ったら、元通りに戻るように…」
僕と綱吉が過ごしたすべての記憶を書き換えて――――…