素晴らしき頂き物v

□現在と過去と未来
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過去。それは誰にも変えらないもの。現在。それは例え神にさえも予想できないもの。未来。それは己の手で変えていくもの。

でも、どうしても変えられない未来はいったいどうしたら良いのだろうか………………?



現在と過去と未来



騰蛇は晴明を手に掛けてしまってから半年ぐらい経っただろうか。久しぶりに晴明に呼ばれて異界から人界へと現れた。晴明と騰蛇はいわゆる恋人同士だったのだ。

「来たか紅蓮。」

「……………何の用だ晴明。」

己の罪を考えれば今主の傍にいることなど絶対に赦されることではない。それでも、晴明は騰蛇を許し騰蛇を求めた。騰蛇もまたそれに答えるだけ。

「私の天命が分かったよ」

主の言葉に目を見開く。主の天命。つまり恋人の死ぬ時が分かったのだ。何故そんな事を自分に言うのだと目線だけで告げれば穏やかな笑みを浮かべて騰蛇を手招きする。それに騰蛇は躊躇しながらもそっと近付く。





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