素晴らしき頂き物v

□ある日の真相
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ある日の真相



「なぁ」

かりかりかり。

「なぁ、青龍」

かりかりかりかり。

「おーい」

かりかりかりかりかりかり。

「馬鹿青龍(ぼそっ)」

すっかーんっ!!

「いっ!?」

見事に騰蛇の眉間にあたった消しゴムは跳ね返って顔すらあげない青龍の手のひらに収まった。

「聞こえてんじゃねぇか!」

「煩い。気が散る」

かりかりかり。先程から一定の速度でシャープペンの音がする。顔のあげない青龍に騰蛇はむぅっとして唇を尖らせた。
面白くない、と辺りを見渡して。それでも手持ちぶさたに、むくむくと悪戯心がわきあがってくる。こそっと四つ足で青龍の後ろに回りこんでがばっと抱き付いてやった。

「せーいりゅう♪」
「!?」

がりっと嫌な音がしてきっと字がずれたんだろーなと思いながら騰蛇はさらに強く抱き締める。

「〜〜〜!!!ええい!邪魔をするな!」

「折角二人でいるのにレポートなんか書くなよ」

「煩い!お前が毎日毎日邪魔するからこんなぎりぎりになったんだろうが!」

「いーじゃんか。レポートなんて」

「良くない!…って、何をする!話せっ!」

「やだ。お腹空いた」

首筋に軽くかむように騰蛇はくちづけて、その手を開いた胸元に忍びこませようとする。
僅かに震えて青龍は、思い切り騰蛇の頭を叩いてやった。体勢上あまり力が入らなかったのが残念だ。

「どっかコンビニでもいって何か買ってこい!」

「青龍が食べたい」

「断る」

「うーじゃ青龍の手料理が食べたい」

「断る」

「…明日足腰たたなくなるまでヤってやる」

「!?」
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