小説「西嶋君の送る…」
□西嶋君という人は
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だいぶ人のふえた教室の入り口を俺は少しげっそりしながら見ていた。
無駄だと思いながら、前にいる西嶋の袖を引く。
「ん?あぁ、河西か。
ちょっ、鞄を引っ張るんじゃない。そんなに顔を赤くして、具合でも悪いのか?だがもう少し耐えろ。
もう少しでこの一年の努力が報われるのだ。
昨日は黒だったがだがしかし、
今日、白であれば全てを許そう
確かに彼女は先月一度も白パンツをはいてこなかったが今日ははいてくると信じている!」
画面の中から目的の子の声がきこえはじめると西嶋は画面にくらいついて眉間にシワを寄せた。
あー、どうしよう
どうすればこいつを止められるんだ
「ほら、お前もちゃんと確かめろ」
そうして見せられたのは教室のドアに仕掛けられている隠しカメラの映像
余りに画像が綺麗すぎて思わずかち割ってやりたくなった
・・・・・・・・・・・・なっ!
「・・・・・・・・・ ピンク、だと ・・・・・・・・ 」
<西嶋くんレポート>
我がクラスにしろパンツをはいてくると女子生徒はいない
「で、どうした河西。」
西嶋は数回頭を机にぶつけた後俺に意識を向けた
「いや、もうすんだことだ」
「そうか。あ、そうだ。言い忘れていたが、おはよう」