お題

□目一杯、背伸びして
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同級生がこぞって結婚を報告して来る年頃。
俺は結婚…はしてない。
代わりにどうしようもなくイケメンな彼氏が1人。
今俺の家に泊まり込んでいる。




「木佐さーん、風呂空きましたよ」
「お、おー…じゃあ入るわ」


何のつもりか知らんが、雪名は風呂から出て上半身に服を着る習慣がないらしい。
目のやり場に困る…と言いながらしっかり見てしまう自分が憎い。

締まった腹筋、しっかりした肩幅、…と目線を上げて行くと一目惚れした顔。


「木佐さん?どうかしましたか?」
「え…何?何もないよ」


…嘘。
カフェでの事を思い出してしまった。
触れたら、どれくらいの温度で、どんな感触で……


着替えを持ってふらりと立ち上がり、雪名の真横を通って風呂場に行く…ハズだったのに。


「木佐さん?」
「なぁ、雪名…」


どうしても今、その唇に触れたい。
お、俺も一応男なんだし、そこら辺は欲望に忠実ってことで。
自分から…キスを。

その体格もひっくるめて好きだけど、背が高すぎるんだよ、お前…




目一杯、背伸びして


(木佐さん、そんな可愛い事されると理性保ちませんよ)(ふ…風呂出てからな)(保たないって言ってるじゃないですか)(うわっ、ちょっ……)


fin.


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