不器用な2人

□恋人ってさ
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「俺は…えっちとか減らしてでも…もっといろんな事、トリとしたいのに…っ!」
「千秋…」


ダメだ、負けた。
ヘロヘロの体に何だ、この殺し文句は。

篭りがちの吉野が俺と買い物に行きたいって…ある意味奇跡に近い。


「お前は…それじゃダメなのかよっ」


ただガキみたいに不貞腐れてるのかと思ったらこんなにも一生懸命俺の事を考えてて。

拒否されたのかと思ったら寝てる時間も惜しくて、側にいたいとか…不器用な千秋の不器用なりの想いが痛いほど伝わって、

この感情を愛おしい以外の何と表現しよう。


「俺がダメと言うとでも思ったか」
「トリ…!」
「動けるなら着替えて来い。飯食ったら買い物に行くつもりだった」
「うんっ!」


分かりやすすぎるほどにパッと笑顔になった千秋が本当に可愛らしくて、思わず頬が緩んだなんて



誰にも、本人にも言えないだろうな。









(トリー!出汁巻き卵やって!)(馬鹿野郎、そんなに一度に卵買い込んでも腐らせるだけだ!)(卵って腐るのか?)(……)


end.
千秋にはほのぼの甘い恋を夢見ててもらいたい( ´ ▽ ` )ノ
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