不器用な2人

□いたずら心*羽鳥ver.
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…いた。
ベッドに行く気力がなかったのか、はたまた俺を待ってくれていたのか、
どちらにしたって何ともしどけない様子でソファに横たわっていた。


「おい、よ……」


吉野、どう言うつもりだ、と怒鳴ってやろうとしたが、一度飲み込んで暫く吉野を眺める。


(据え膳食わぬはナントカと言うが…)


スヤスヤと寝息を立てる吉野を見ていると、俺に似つかわしくない、子供染みた衝動が湧き上がる。


今、俺がキスとか…あれとかこれとかしたとして、吉野はどのタイミングまで気付かずに寝ているのだろうかと。


ーガサッ、


食材の袋を極力静かに置き、

ソファの近くまで忍び足で行き、

そっと跪く。



あどけない寝顔を思う存分拝見してから、いたずら開始。

罪悪感なのか、雰囲気なのか、
いつもの何倍もドキドキしながらその頬に


…ーチュッ、



…起きる気配もない。




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