不器用な2人
□いたずら心
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「千秋、寝てるのか?」
「あ、トリ…お帰り」
さっきのことがあったから、ちょっと怒られるかもと思いながら玄関に出迎えに行く。
ードサッ……ダンッ、
トリの荷物が落ちたと思うと、次に床に叩きつけられたのは俺の背中。
「ちょっ…トリ、ここ玄関」
「うるさい、千秋があんな事するから…もう余裕がない」
「んっ…」
余裕ないとか言うくせに、触れるだけのキスしかできなかった俺と違って、
トリの舌は平気で俺の口内に入ってくる。
「ん、ふ…」
部屋より狭い狭い廊下に、水音は響きすぎる。
ーくちゅ、…ぴちゃっ、
「っは…っ……」
「千秋…」
トリは聴覚からも俺の中に踏み込んでくる…
「ひっ…トリ…」
「もう…こんなにしてるのか」
「あ、ぁ…っ、トリ、だからだろ」
もういっぱいいっぱいなのに、そんな風に触られると…。
ーくち……
触れられている所からも、恥ずかしい音がする。
何が起きてるのかなんて、聞かなくても分かる。
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