計算づくvs無自覚

□恋は下心、愛は真心
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今回、武藤先生のネームは"付き合い始めたは良いけど戸惑い、足踏みをするヒロイン"に親友がアドバイスをする、と言うシーン。

例に漏れず編集全員でネームを眺める。
言葉を発する者はなく、乙女色に彩られたエメ編には、暫し紙をめくる音だけが響く。

−−−−−−−−

(愛菜ちゃん、恋は下心、愛は真心って言うんだよ)
(…どう言う事?)

(ほら、恋って字には下に心があって、愛って字には真ん中に心があるでしょう?)
(う、うん…確かに)


(片想いのうちは勝手な下心ばかりだけと、折角両想いなんだから。
…真心持って接していれば、木下くんも応えてくれると思うな)

(…愛は真心…か。ありがとう、ともちゃん)

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この格言じみた知識は、元文芸編集の小野寺の入れ知恵だ。
そんな事が高野にバレたら何て弄られるか分かったものじゃない、と小野寺はそれだけは隠し通そうとしていた。


「うっわ〜、甘っ…」

でも何か今までにない感じで良いかも、と真っ先に口を開いたのは木佐だった。


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