計算づくvs無自覚
□俺のもの
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企画書、横澤さんに見せに行かなきゃ…。
毎度の事ながら、営業に行く足取りはとてもとても重くて。
そんなに離れてないけど、階段よりエレベーターの方が近いから…使っちゃおうかな。
(げっ…高野さん)
エレベーターの前に高野さんの後ろ姿を見つけた。
視線を少し下げ、誰かとしゃべっているようだが、ここからは相手まで確認できない。
「わ、私…高野さんの事好きなんです!」
突如聞こえて来た女の子の声。
高野さんの呼び出しの現場に居合わせるなんて…偶然にしたってこんな最悪な事はない。
た、高野さんはなんて答えるんだろう。
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