計算づくvs無自覚
□わがままに恋して
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「……」
「………」
気まずい。非常に気まずい。
出社時間がテキトーなのもあり、出社時のエレベーターで高野さんの鷹のような視線から俺を守ってくれる人はいない。
「なぁ、小野寺」
(きたっ…)
ドキドキと言うか、今日は何と言って断ろうかとなけなしの脳みそをフル回転させる。
「今日うち来い」
「無理です。と言うか嫌です」
結局直球しか言えない自分が情けない。
「どうして」
「どうしてって…」
(あんたが変な事してくるからでしょうが)
直球すら言えない自分はもっともっと情けない。
「小野寺、お前…」
「さぁ、仕事仕事!」
エレベーターが着いてくれて助かった。
エメ編が8階とかじゃなくて本当に良かった、様みろ、と心から喝采する。
。