計算づくvs無自覚

□いつの日か
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「高野さん、原稿見てもらって良いですか」
「最終チェックは」
「自分ではしました、3回」


何と今回、武藤先生が驚異的なスピードで原稿を上げて来た。

例のポワンとした声で
「わからないんですけど、楽しくて…ギリギリでもないのに徹夜しちゃって…」

要するにノリノリだったんですね、先生!!


何がそんなに嬉しいって、
俺は新人扱いで未熟で、締め切り破りで有名な吉川千春先生とビリを争うような回収ばかりだったのだが、

これが一発で通れば…



入社以来初の快挙!
ぶっちぎりトップ入稿!


しかし早かろう悪かろうでは高野さんに何を言われるかわかったもんじゃない。


「……」
「よし、OKだ!」
「やった!」
「おい、小野寺がトップ入稿したぞ!お前らも締め切りは守らせろよ!」


どうしよう、すごい嬉しい。


「嘘、律っちゃんマジ!?」


達成感が半端じゃない。
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