不器用な2人

□俺だって
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「ん……」


朝起きると、瞼が重い。
頭もボーッとする。
それから、それから…お腹空いた。

仕方ない、起きるか…とベッドから出て、着替えもせずに寝室から出る。
カーテンも開けてない、昨日の夜から全く変わっていない部屋は、もう日は昇っていると言うのにやけに薄暗い。


「トリー、ご飯…」


言いかけてやっと思い出した、台所が静かな理由。
昨日はトリと大ゲンカしたんだっけ。


原因なんていつもの事で。
俺のネームが遅れてるのでネチネチ言われて、トリが優の事をあんまり悪く言うもんだからムカついて。

もう出て行け、来るな…って。


もう何をする気力もなくなった。

飯もいっか、一日くらい抜いたって。
ネームも手につかないや。
もう…こうして立ってるのもバカバカしい。


そんな物、トリに謝って仲直りしてしまえばすべて解決するのだと、頭では分かっているのだけど。
俺のガキな所がそれを許さない。


「あいつから謝ってくるなら良いけどさ、」


ダラダラと寝室に戻り、ベッドに倒れ込む。
携帯を開いてみても、仕事関係のメールすら入っていなかった。


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