遠慮ばっかり

□アイカギ
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「年かな…」


同じ行為をした後なのに、
雪名は元気で夕飯を作ってくれて、
俺はと言うとソファで伸びている。


「木佐さん木佐さん」
「今日はもうやんないから」
「そうじゃなくて」


木佐さん、と繰り返すときの雪名は大体そうだが、今回も例に漏れずよほど機嫌がいいらしい。
まぁ合鍵が原因なのであればそれは俺が望んだ事であって、一向に構わない。

けど……


「合鍵って愛の鍵ですね」
「はぁ?」
「木佐さんの愛情、ちゃんと感じてるんで」
「バっ……//」


素敵な顔でキザな事を言うこいつに、いつまで経っても慣れなくて、

学生が初恋してるみたいにドキドキしっぱなしなのはどうしてだろうな、




なんて
幸せな溜め息をついてみたりした。





end.
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