飴と愛

□信頼
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会話文だけ

















「・・・どうしました」

「・・・・・・。」

「珍しいですね、貴女から私に触れるのは」

「・・・・・・。」

「何か、ありましたか」

「・・・悲しいこと、あった」

「そうですか」

「辛い、こともあった」

「そうですか」

「・・・苦しい」

「いや、寂しいのかと思いまして」

「もっと、強く抱きしめてくれても構わないが」

「相変わらず自分からして欲しいとは言わないんですね」

「五月蝿い」

「・・・大丈夫ですよ」

「それは本当、か?」

「ええ。私はどんな貴女であろうと、貴女が貴女である限りは愛し続けます」

「・・・私、すごく汚いんだ」

「ええ」

「多分、薬売りも想像できないくらいに」

「はい」

「それでも?」

「勿論です」

「・・・・・・。」

「おや、可愛らしい。擦り寄ってくる猫のようですね」

「私も、多分どんな薬売りでも嫌いにならない、と、思う・・・」

「顔、真っ赤」

「五月蝿い分かっている」



















(どうして、薬売りは私を愛してくれるのか)

(貴女が私を作ってくれた。だから私は貴女を愛す)








 

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