文
□溢れる
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足を引きずるようにして部屋の奥に向かう。
背中に差していた刀を外し、額当ても外した。
サンダルも脱いでしまうと、裸足で浴室に続くドアへ歩いていった。
浴室に入って黒い忍服を脱ぎ始める。
洗面台に取り付けられた鏡に目が移り、それをぼんやりと眺めた。
上半身裸になった自分が映っていた。
石膏のように真っ白な肌。
疲れ切った表情を浮かべた顔。
体つきは細いが、鍛えられて筋肉で引き締まった体。
そして、体のあちこちに付けられた鬱血の痕。
「(・・・どうしようこれ。)」
腹に付けられた痕はベストを着れば何とか隠せるだろう。
後は適当に上手く誤魔化せば何とかなる。
ナルトやサクラには勘付かれてしまうかも知れないが。
それでも二人には心配を掛けさせたくなかった。
「(こんな事、誰も知らなくていい。暗部だけの問題なんだ。)」
服を全て脱ぎ去ると、シャワー室の引き戸をガラガラと開けた。
蛇口をひねり、シャワーから出てきた湯を頭から被る。
髪を洗い、体もしっかり洗った。
自分の臀部に手をやると、後孔に指をねじ入れた。
思わず声が漏れる。
「・・・っ、く・・・。」
そのまま指を動かして穴を広げていく。
やがて後孔から白いものが垂れ、足を伝い落ちた。
「・・・はぁ。」
シャワーを外し、下半身の汚れを洗い流した。
「(全部出たかな、多分。)」
キュッと音を立てて蛇口を閉め、シャワーの湯を止めた。