企画用

□つないだ手と手
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源田の家に遊びに来ていた。

源田の両親は家にいなかったが、昨日行為には及んだので今日そういうことはしないだろうと踏んでいた。

それが、甘い考えとは知らずに。









「げ、源田…?」

「すまない鬼道。もう我慢できそうにない」

「なっ!昨日しただろう!」

「すまない」


俺は、簡単に言えば押し倒されていた。ソファの上に。

雑誌を呼んでいたらいきなり押し倒されて。意味が分からない。

ぐるぐる回る思考の中、源田が俺の中心に触れた。


「や…ッ!…ぁう…、やぁ…!」


耳と中心を責められ、たまったもんじゃない。

いやいやと首を振るけど、やはり源田は行為を止めなかった。










「…っ、やめろ……ぁあ!源田ぁ…ッ!」


(すまない、鬼道)

心の中で切実に鬼道に謝る。

セックスで体に負担がかかるのは受け身の鬼道だ。

それは十分承知している。が、どうにもこうにも歯止めは聞きそうになかった。

二人きりという空間で思春期まっただ中の俺が鬼道に欲情しないわけがなかったんだ。


「鬼道……」


ちゅ、と額にキスを落として鬼道の後孔に指を入れる。

昨日俺を受け入れたそこは、すんなり俺の指を受け入れる。


「ひゃ…、も…やぁ…っ、ンぁ…!」


知り尽くした鬼道の前立腺を擦れば、鬼道から甘い声が漏れる。

ゴーグルを外してやり、涙のたまった目尻にキスをすれば少し塩辛かった。

快楽に堕ちまいとしている鬼道を見ると、自分が鬼道を支配しているようで愉悦を感じる。

いつも、俺は鬼道の後を追ってばかりだったから。

必死に追いかけても、追いかけても届かなかった。

そんな鬼道が今、一生懸命俺の愛情に応えようとしてくれている。

それが、どんなに嬉しいことか。


「鬼道、愛している……」

「…っ!?ぁう…、ひゃ……ン…ぁ、俺も…だ…ひ…っ!」

「…鬼道…っ!」


鬼道、鬼道。言葉にできないくらい愛してる。

荒々しいキスをして、用意してあったコンドームをすばやく装着する。


「鬼道…、いくぞ…ッ!」

「……っ、やめ…あ…やぁ…、ひゃあっ―――!」












「源田」

「すまない鬼道…」

「盛んすぎるにもほどがある」

「すまない鬼道」


俺は事後処理を終え、鬼道の説教をくらっていた。


「明日の練習に参加できなかったらどうするんだ」

「返す言葉もない」

「……反省したか?」

「はい」

「それから、…だな」

「…ああ、なんだ?」

「今度から、つながるときは手をつないで欲しいのだが」

「…!喜んで!今からヤるか、鬼道!」

「いい加減にしろ」




【つないだ手と手】






END

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