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□Don'tSay!!
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「おっす!獄寺、ツナ」

そう、十代目に絡む大嫌いな山本だ。

「や、山本っ」

十代目は困った顔をし、慌てたように山本を見上げている。

思わず山本を睨みつけた…ムカつくことに俺より背が高ェから、見上げる形だけれど。

「十代目から離れろよ。」

低い声で睨むように言うと、山本は明るく笑い飛ばし、十代目を抱いている手をパッと離した。

「ご、獄寺君ってばぁ!…もう、山本も変なことすんなよっ」

十代目はアワアワしながら俺と山本を見上げて、軽く剥れながら離れると、一足先にと教室に入っていった。

「…獄寺」

暫くして、山本が俺を横目に見て声をかけた。

「…なんだよ」

若干眉を寄せながら見上げ、ムカつくが自然になってしまう上目使いで睨む。

その瞬間、野球でついたのだろう筋肉質な腕に引き寄せられ、すっぽりと抱き寄せられた。

「な…っ」

頭に当たる筋肉のついた厚い胸板に、柄にもなく鼓動が高鳴る。

「好きだ。獄寺」

耳元で囁かれて思わず、素直に同じ想いを言ってしまいそうになった。

けれど、言ってなんかやんねェ…つか簡単に認めてたまるか!!

ボムを握る掌を強く握り、さりげなく腰に腕を回しているバカを睨みつけ、叫ぶように言った。

「俺は嫌いだ!離せ野球バカ!」

「やっぱ、可愛いな。獄寺は…、…ははっ、それは分かってるのな」

しかし、このバカ特有の爽やかな笑みであしらわれ、抵抗は無意味となして。

思わず、耳が熱いことを自覚しながらも叫ぶように言い、教室に入った。

「…っ、勝手に言ってろ!!」

案の定教室にいた十代目に心配され、視界の端に映った野球バカにはなんつーか、…目を細めて見つめられ、朝から訳の分かんない心持ちになった。

…絶対オマエへの気持ちなんて簡単には認めねェ…ましてや、…好きだなんて、言ってたまるか!!


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