復活
□Don'tSay!!
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野球バカとも言えるくらい、野球が大好きなアイツは、いつもへらへらと笑ってやがる。
そして俺の大切なものを、あの笑顔で掻っ攫う。
だけど、そんなウザイはずのアイツがホントは、好き…で。
だけど奴にはンなこと、言ってたまるか!!
「獄寺君!」
髪を掻きあげていた俺に声をかけたのは、俺のマフィアのボスで「十代目」だ。
大変素晴らしいお方で、俺はあのことを境に十代目に一生着いていくと決めた。
そんな十代目の右腕になれるよう、俺は日々努力をしている。
「なんですか?十代目!」
「あ、あのさ!山本の事なんだけど…」
山本という名に自然と、眉を寄せてしまう。
けれど、十代目からのお尋ねなので力になりたくて。
眉を寄せながらも、出来るだけ柔らかい声で尋ねた。
「山本がどうかしましたか?」
「あ、いや…その…」
渋る様子に、どうしたのかと考え込む。
すると、誰かが十代目を後ろから抱き締めた。
俺は、とっさに下げている手にボムを用意する。
そして十代目の後ろから顔を出し、ニッと笑うアイツに、自分の眉が思いっきり潜めたのを感じた。