復活

□Don'tSay!!
2ページ/4ページ

野球バカとも言えるくらい、野球が大好きなアイツは、いつもへらへらと笑ってやがる。

そして俺の大切なものを、あの笑顔で掻っ攫う。

だけど、そんなウザイはずのアイツがホントは、好き…で。

だけど奴にはンなこと、言ってたまるか!!


「獄寺君!」

髪を掻きあげていた俺に声をかけたのは、俺のマフィアのボスで「十代目」だ。

大変素晴らしいお方で、俺はあのことを境に十代目に一生着いていくと決めた。

そんな十代目の右腕になれるよう、俺は日々努力をしている。

「なんですか?十代目!」

「あ、あのさ!山本の事なんだけど…」

山本という名に自然と、眉を寄せてしまう。

けれど、十代目からのお尋ねなので力になりたくて。

眉を寄せながらも、出来るだけ柔らかい声で尋ねた。

「山本がどうかしましたか?」

「あ、いや…その…」

渋る様子に、どうしたのかと考え込む。

すると、誰かが十代目を後ろから抱き締めた。

俺は、とっさに下げている手にボムを用意する。

そして十代目の後ろから顔を出し、ニッと笑うアイツに、自分の眉が思いっきり潜めたのを感じた。
次へ
前へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ