携帯獣
□真夏の甘い食事会
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「ふあ、ぁあっ!んあっ、先ぱっ…ひあ!」
神聖なはずのキッチンで、淫靡な水音に肌が打ち合う音、そして二人の熱く荒い息が響いている。
既に陽は傾き始め、健全な食事が摂れなくなる危険性を頭の隅に置いてはいるものの、少年らは情事を止められずにいた。
少年は甘い声をひっくりなしに上げながら、震える腕を突っ張ってなんとか崩れ落ちないよう堪えている。
もとい、背後に回り己の肉棒にピストンをかけているレッドが支えているから、崩れ落ちることはあまり考えられないのだが。
「ん、…ゴーすんげ締まってる…気持ち?」
先程より甘さを含んだバリトンで囁くと、少年の背がまたフルリと震えるのと同時に己の肉棒を包む内壁が締まる。
思わずそれに笑みを溢すと、実際そうであるはずなのに、少年は否定し拳を力強く握った。
その拳も震え、背をのけぞらせて甘い声をあげている為、まったくもって説得力がないのだが。
心なしか何時もより太く、熱く、そして硬く、激しく脈打つ肉棒でグッと痼を突けば少年は堪らず声をあげた。
「ひ、ぁあ!!そこ、嫌だ、先ぱっ…ふあ、ぁあっ!!」
小麦色の肌に汗を浮かべ、つり目な金色の瞳を潤ませ、開ききった口から唾液を溢す少年からは、いつもの子供っぽさからは随分とかけ離れている。
もしかしたら、華奢な身体にエプロン一枚のみ纏っているという、所謂「裸エプロン」状態がこの淫靡さと興奮を生み出しているのかもしれない。
そんな少年にレッドは眉を寄せながら「ヤベっ…」と、雄の声で唸るように呟いた。
いつもより、余裕が明らかにない。
今のを聞かれたりしてないだろうか?
思わず冷や汗を垂らし、おそるおそる確かめるように顔をこちらに向かせる。
すると、赤い瞳に宿る臙脂の炎が大きさを増した。