携帯獣
□3時のおやつ
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Side:コーン
サンヨウシティジムの控え室に僕ら兄弟三人がいます。
理由は赤髪で僕らの兄弟であるポッドが負けたからです。
そしてポッドを虐めたい僕とデントは二人で今お説教中です。
涙目にしながら持ち前の髪のように赤い顔して必死に抵抗してくる彼に体に熱が灯るのを感じた。
それが何かを僕自身知っているし恐らくデントも同じなのだと思うのです。
僕が毒を言うほど潤みを増す大きな瞳はまるで宝石のルビーのようです。
「…お仕置きが必要ですかね?デント。…ねぇポッド?」
僕は自分でも思うくらいにわざとらしくデントに視線を合わせ、呟いた。
「んー…、大賛成ー、…かな。」
僕が言えるか分からないですが、デントも充分に腹黒いと思います。
デントの言葉と僕ら二人の笑みにポッドは目を白黒させ、視線を泳がせながら空笑いをしている。
「え、ちょっ…何だよッ、それっ!3時のおやつが食えなくな…ってうわぁっ!!?」
相も変わらず抵抗するポッドにデントがにこやかに「黙ってね」と耳打ちし、姫抱きにした。
…実をいうと力が一番あるのはある意味でデントなんです。
ポッドに見えますけど、彼は案外華奢なので。
そして料理や買い出しなどをしてくれるデントが一番力があるのです。
…どうでもいい話ですね。
ポッドは「はーなーせーよーッ!!」と暴れながらデントの頭をポカスカ叩いている。
デントがポッドを部屋に連れていって行く間、僕は「準備」に取り掛かった。