無N

□千里も一里
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【第六章】




人には心の拠というものが必要で、一度寄り添うとそれからはそれにすがり続けなければ生きていけなくなる。


苦しくて、辛くて、

何にも手がつかなくる。



「…悟空…」


心配で心配で

もう、どうすればいいか分からない。


私の元から離れたことなんてなかった。

五行山で出会ってから
ずっとずっと一緒だった。



今、何処にいるの?誰の下にいるの?
何を思ってる?何をしてる?

苦しいよ。
会いたいよ。
心配だよ。


大好きな悟空に暴力をふるわせたくない。

私知ってるの、本当は優しいこと。
だから、悟空の力を破壊にじゃなくて
誰かを守る、そういうことに活かしてほしいから。

もがき苦しむ貴方に教えなきゃいけないことがまだまだ沢山あるから。




連れ戻さなきゃ。





悟空には私が、

違う、私には悟空が必要だから。





お願いだよ、私から離れないで。









千里も一里




どんなに遠くへ行ったって
追いかけるよ。


貴方に会えるなら何処へだって。





to be continue...

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