幼女

□しゃどう君
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ロク「ふぁぁ…」


早朝、あくびをしながらロクサスは部屋を出た。


アク「おぅロクサス」
ロク「あ、アクセルおはよー」


途中でかち会ったアクセルと並んで歩く。


他愛のない会話をしていると、


ロク「…ん?」


視界の隅に黒い影がよぎる。


アク「どうした、突然立ち止まって」
ロク「いや…なんか黒い影が見えて…」
アク「…まじで」


二人はキョロキョロと辺りを見回す。


すると


ロク「うわっ?!」


ロクサスの足元に何かが動いた。



アク「ハートレスじゃねーか!!」
ロク「なんでこんな場所に?!」


床から湧き出てきた?シャドウを発見し、ロクサスはキーブレードを出す。


アク「お、おいっ」
ロク「消えろ!」


ロクサスがシャドウにキーブレードを振りかざす、まさにその瞬間。


「しゃどう君!!!」

アク「!!」


Xがシャドウの前に飛び込んできた。


シオ「危ない!!」

後ろからXを追ってきたシオンが叫ぶ。


ロク「ーーーXっ」


キーブレードがXに触れる直前に光の壁が出現した。


アク「……!?」


そしてパリンという音と共に割れた。



シオ「Xちゃん!」
ロク「大丈夫かX?!」

二人が駆け寄る。


「もう大丈夫だからね」

Xは怯えるシャドウの頭を撫でる。


ロク「そいつ…」
シオ「Xちゃんについてきたんだって」
ロク「はぁ?!」
「前にね、守ってあげたらおともだちになりたいって」
アク「なんだそりゃ」
ロク「あ、危なかった。消滅させるとこだったよ。」

ロクサスはキーブレードを消した。


シオ「私も最初はびっくりしたよ」
ロク「つかハートレスと会話出来んの?!」
「うん」
アク「…こいつノーバディとも喋れんだぜ」
ロク「…マジで…」

凄いね!と言ってシオンはXの頭を撫でる。


ロク「ゼムナスは知ってんのか??」
「パパも一緒にいたから」
シオ「どっちにしても許しそうだけどね」
アク「ベタ惚れだもんな」


四人は笑いながら広間に向かった。



アク「…それにしてもX、」
「なぁに??」
アク「お前リフレクか何か使えんのか?」
「…り…ふれく…?」
シオ「あれXちゃんが使ったの?!」
ロク「シオンじゃなかったのか?」
シオ「私もてっきりアクセルかと…」

三人は顔を見合わせた後、Xの顔を覗き込む。


「助けなきゃって思ったら出来た」
アク「…無意識かよ」
「パパはこれを守る力だって」
ロク「なら属性は守??」
「…んー…わかんない」

アク「…回廊を出すは、ノーバディやハートレスと喋るは、魔法を使うは…本当にお前はかわってんな」

意味が解らずニヤニヤ笑うX。


ロク「回廊も出せんのか?」
「うん!!」
シオ「優秀なのね!」

満更でもなさそうにXは頷いた。


アク「そうだ、そのシャドウに何か目印つけといた方がいいぞ」
ロク「だな、誰かが間違うといけないし」
「うん!…何がいいかな??」


悩んでいるとシオンがシャドウに近づいてしゃがみこんだ。

「……??」
シオ「できた、可愛い!」

シオンがシャドウを前に出す。

「わぁっ!!」

シャドウの首にはリボンが巻かれていた。


シオ「これで大丈夫♪」
ロク「ははっ可愛いな」
「よかったね!!」

シャドウは照れた様にXの後ろに隠れた。

「てれてる!」
ロク「変な奴〜」

アク「…ハートレスって見方によっちゃあ案外可愛いな」
「しゃどう君はかわいいよ!」


Xがシャドウを抱きしめると、シャドウも抱きしめ返した。




【 しゃどう君 】



「ふふ、可愛いね!」
「微笑ましい限りだぜ」
「だな!」

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