幼女

□はいかノォバディ
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シグ「なんだアクセル探してんのか?」
「うん。あいすの棒見せるの!」

Xは自慢気に棒を見せた。

シグ「ほぉ、強運の持ち主だなこりゃ」
ザル「…奴もそろそろ帰ってくるだろう」


ザルディンが頭を撫でると顔をほころばせた。
空の星もそれに合わせて瞬く。


シグ「そんじゃ俺らも仕事に行きますか」
「もう行くの?」
シグ「なんだ寂しいのか?」

からかうように頬をつつくとXは悲しそうに眉を寄せた。

シグ「そんな顔されちゃ仕事に行けねーなぁ」
ザル「サボるなよ」
シグ「はっ冗談だよ」


二人は回廊を開く。

シグ「良い子にしてろよ〜?」
ザル「またな」
「うん…おしごとがんばってね!」


二人を見送り独りぼっちになったX。

途端に寂しくなったがアクティブなXは次なる行動を考えた。


「……」


先程から多くの機関員達が移動手段として利用してきた闇の回廊。
手をかざすとそこに出来る空間。

Xは見よう見まねで挑戦してみた。


「ふぬっ」

変化なし。

「………」

Xは真剣に手と宙を見つめ、集中しだす。


「ーーーっ」


空の星が暴れる様に光る。


「〜〜〜っ…えぃっ!!!」

ズォォ

「…あ!」



なんとXの目の前に回廊が出現した。


「やったぁ!Xにもできたぁ!」

幼いXは誰かに誉めてもらいたかったが独りだった為、渋々回廊へ足を進めた。




「…わぁっ変なの〜」


色んな色が踊る不思議な世界。
距離感も掴めず目が回る。


辺りを観察しながら歩いていると。

どんっ

「きゃっ」

何かに衝突した。


「…わぉ!」


ぶつかったのはノーバディ。
ダスクだった。


「はじめまして」

Xがお辞儀するとダスクもペコペコと頭を下げる。


「Xだよ。あなたは?」

くねくね動くダスク。

「…だすくさんだね?よろしくね!」

何故か通じた。


「お友達しょうかいしてくれるの?」

ダスクがまた頷くとXの周りにまた数匹が現れた。


「…だんさー、さむらい、ばーさーかー、そぉさらー、ぎゃんぶらー…すてきな名前だね!」

サムライが首を傾げる。

「Xって名前だよ」


名乗るとソーサラーが動く。


「Xのこと知ってるの?!」

何度も頷く。


「…パパが?」

続いてバーサーカーもXに話しかける。

「ママも?」


どうやらゼムナスやサイクスは配下達にXの話をしていたそうだ。

Xはなんだか嬉しくなった。


「じゃあ機関のみんながそれぞれのご主人さま、なんだね!」

ノーバディ達は一斉に頷く。


さらにソーサラーがXに話しかける。

「X?Xはあくせるを探してるんだ」

ダスクが動いた。

「あさしん?その子のご主人さまがあくせるなの??」

ダスクは頷く。

「あさしんはあくせるといるから今はいないんだね」

Xは少し考えて思い出した様に呟いた。

「…なるほどぉ、だからしぐやザゥディンのノォバディも今いないのかぁ!」


頷いたソーサラーが再び話しかける。


「…Xを守れってパパに言われたの?!」

ソーサラーと一緒にバーサーカーも頷き返した。

「ママまでー?!…パパもママも似てるね〜」


Xが笑うとノーバディ達も笑うように動いた。


「…じゃあ、あくせる達が来るまでみんなXと一緒に待っててくれるの?」

一同は一斉に大きく頷いた。


「ありがとう、みんなやさしいね!」




【 はいかノォバディ 】



「…ふむふむ、へぇそぉなんだ!」
「…えぇ!それほんとぉ?!」
(きかんのみんなのこといっぱい聞いちゃった)

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