幼女

□でみ
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再びアクセル探しの旅に戻るX。
四方八方、適当に歩き始めた。


暫くするとポロンポロンと響く綺麗な音色がXの耳をかすめた。

「なんだろー…?」

音に誘われXはさまよう。


導かれて辿り着いたのはテラス。

ガラス扉に張り付いて見てみると、ベランダの縁に男が青い楽器を持って座っていた。

暫し見つめていると、男はそれに気付いたのか、張り付くXを見て飛び上がる。

そしてガラス扉を開けた。



デミ「び、びっくりした〜」
「えへへ」
デミ「君は確かXちゃんだよね!」
「おぼえててくれたの?!」
デミ「当たり前だろ?」
「ありがとぉ!!」

笑顔のXに笑い返し、再びテラスの縁に腰かけた。


デミ「Xちゃんもこっちにきなよ」

うん、と頷くと手招くデミックスの元へ走る。そして真っ白い床にちょこんと座った。


「それはなぁに??」
デミ「シタールって楽器だよ。」
「したーる?」
デミ「そ。今ちょっと弾いてたの」

ポローン。
示す様に弦を鳴らす。

「Xね、その音についてきたの!」
デミ「耳いいなぁ!」

誉められ照れるX。
何か誉め返そうとしたが相手の名前をまだ知らないことに気づく。


「あなたの名前は?」
デミ「俺はデミックス!宜しくね♪」
「よろしくおねがいします!」

お辞儀をし、やはり気になるシタールに視線を戻す。
それに気付いたデミックスは一曲弾き始めた。

途中から歌も入り、Xは食い入る様に見つめていた。



デミ「……?」

演奏が終わったが何の反応も無いのを不審に思いXに視線を移す。


デミ「…!!」

Xは瞳をキラキラ輝かせおまけに口も半開きでデミックスを凝視していた。


「でみ、すごぃ…カッコイイ!!」
デミ「…そ、そーかな?」
「X、でみの声大好き!」
デミ「ありがとう…///」
「また聞きたい!」
デミ「Xちゃんの為ならいつでも!」
「やったぁ!!」

笑顔で見つめ合った。
すると空の星がいくつも落ちていく。

デミ「わ、流れ星!…多っ!!」
「えへへー!」

Xが笑うのに合わせてまた落ちる。


デミ(…不思議だ)


デミックスが不思議に思っていたが、いきなり顔を白くさせた。


デミ「やばっ水やり!!」

立ち上がってシタールを消した。


「水やり??」
デミ「うん。マールーシャの庭にね。トイレ掃除のかわりに約束してんの!」

慌ててテラスのガラス扉を開ける。

「Xも行きたい!」
デミ「へっ?!」
「でみともっといる…!」
デミ「……///」


デミックスはダラダラに緩む頬のままXの手を掴んだ。


デミ「出発ー!!」
「しゅっぱぁつ!!」




【 でみ 】



「Xちゃんの手は小さくて可愛いね。」
「でみの手はおっきくてカッコイイね!」
「「へへーっ♪」」

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