零崎意/人識の人間再回

□2.放てよ火種
1ページ/22ページ

0
変化とは、裏切りだ。
1
殺人に目覚めてすでに3日がたった。
「ああ、そいつが意識っていうんっちゃけど、え、本名?いーちゃんとかいーたんとか本人は云ってたっちゃけど…え、何々<<戯言遣い>>?そういえばそうとも…切れた」
ぱちん、と音を立てて軋識さんが携帯を閉じる。
さて、突然なのだけれどここから時間をかぞえよう。
「誰から来たんですか?」
1。
「ちょっと、な」
2。
「昔の知り合いっちゃよ」
3。ここまでで3秒だ。
「まあ、意識なら知ってるだろうっちゃ」
4。
「ええと、名前はー…」
……さあ、5秒。
「あいk」
声をかき消すようかのように轟音を立てながらドアが開いた。否、吹き飛んだ。
どうしたものかととりあえず「プレゼント」を構えてみたが、その色が目に押し入って来た瞬間に、そう、あえて日本最古の物語から引用するなら「あひ戦わむ心もなかりけり」。
戦意喪失。無意味だ。
なぜかと問われれば、
「久しいな、ー…戯言遣い改め零崎意識くんよぉ」
その色が真紅だったから、の一言に尽きる。
次へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ