赤い光
□9時間目
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次の日、私の予想通り変わり果てた固定砲台の姿。
これは決して悪い意味ではない。
突然の変わりように皆が戸惑っていると
「親近感を出すための全身表示液晶と体・制服のモデリングソフト全て自作で8万円!!
豊かな表情と明るい会話術、それらを操る膨大なソフトと追加メモリ同じく12万円!!
先生の財布の残高…5円!!!」
と、ドヤ顔で説明してくれる。
最後の言葉は聞かなかったことにするが…
律 と言う名もつけてもらい
クラスの皆と仲良くやってる姿を遠目から見てる、私とカルマと渚。
上手くやっていけそうだね、と呟く渚にそれはどうかな。 反対の意見を述べるカルマ。
私もその意見に賛成だ。
いくら殺せんせーが"良いように"改良したからといっても開発者はどうだろうな…
―――
「おはようございます皆さん」
あぁ、うん、だろうな…
教室には昨日居た律ではなく
ただの"自律思考固定砲台"に戻っていた。
「"生徒に危害を加えない"という契約だが…[今後は改良行為も危害と見なす]と言ってきた。
君等もだ。"彼女"を縛って壊れでもしたら賠償を請求するそうだ」
寺坂君が持っているガムテープを奪い私達に伝える烏間
『…くだらない。賠償くらい、いくらでも払ってやるわよ』
その言葉になのかため息をつき
「開発者の意向だ。従うしかない」
言い放った。
「開発者とはこれまた厄介で…親よりも生徒の気持ちを尊重したいんですがねぇ」
ポリポリと頭を掻きながら
律を眺める殺せんせー
まあ、教師としてはそうだろうな
「……攻撃準備を始めます。どうぞ授業に入ってください殺せんせー」
突如無音だった教室に無機質な声が聞こえる。
攻撃準備…その言葉に皆が警戒する。
それもそうだ。
アノ、生徒達のことなど何も考えていない射撃が始まるのだから…
ブゥウウウンと音を鳴らし始める黒い物体
ジャキッと音と共に出てきたのは
たくさんの花束だった。
「………花を作る約束をしていました
殺せんせーは私のボディーに…計985点の改良を施しました。そのほとんどが開発者が[暗殺に不要]と判断し削除・撤去・初期化してしまいましたが学習したE組の状況から私個人は[協調能力]が暗殺に不可欠な要素と判断し消される前に関連ソフトをメモリの隅に隠しました」
「………素晴らしいつまり"律"さんあなたは」
律の言葉にパッと明るくなった殺せんせーは言葉を途中で切る
「はい、私の意志で産みの親に逆らいました」
昨日の可愛らしい笑顔を浮かべる律がそこには居た