赤い光

□8時間目
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「やっほー遊乃ちゃん」


突然、後ろから腰に手が回り
シャンプーの良い匂いと同時に
肩に少しの重さを感じる


振り向かずとも誰なのかは
一目瞭然


『…カルマ』


まあ、振り向こうとも
肩に顎を預けられてるので
出来ないのだが…


「…遊乃ちゃん、すげぇ良い匂いする」

『お風呂、入ったからね』

「ふぅーん、ねぇ知ってる?遊乃ちゃん気になる女子ランキング1位だったんだよ?」


いや待て待て
お前ら何してんだ…まぁでも


『それは素直に嬉しいわね。こんな得体の知れない女が気になるなんて不思議だけど。

神崎さんが1位でもおかしくないのに』


くしゃっと前髪をかけ上げる
何故私なんかが1位なのだろう

枠外でもおかしくない


「2人とも1位だったんだけどね
俺の答えで変わっちゃったんだよね〜」


……それはつまり、あれか
肩越しに欠伸をしているカルマは
私が気になる女子って言いたいのかそうなのか


『へぇ、物好きなのね』


決して照れ隠しではない
正真正銘の本心だ

ふあっとカルマの欠伸がうつる


スルリとカルマから抜け出し
向かい合う

ぐいっとあと数ミリで触れるまでの距離に縮め呟く


『喧嘩ならいつでもしてあげるわよ、じゃ、おやすみカルマ』


ひらひらと手を振り寝室へと向かった
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