赤い光

□7時間目
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「呼んどいたツレ共だ
これでこっちは10人

おまえらみたいな良い子ちゃんはな見た事も無い不良共だ」


言葉と同時にギィ…ギィイイ
と不気味な音を立てながら開く扉


直後に出てきたのは


泡を吹かせながら気を失い
"不良"の欠片もない
マルコメ渦巻きメガネ共


それを片方の触手で持ち上げ見せつけるように上にあげている


「不良などいませんねぇ
先生が全員 手入れしてしまったので」

目を光らせニヤリと笑うそれは


「殺せんせー!!」

殺せんせー、だとは思っていなかったのかパッと渚の顔色が変わる


「遅くなってすみません
この場所は君達に任せて…他の場所からしらみ潰しに探してたので」


『…なあに、その黒子みたいな顔隠しは』

「暴力沙汰ですので
この顔が暴力教室と覚えられるのが怖いのです

渚君がしおりを持っていてくれたら…先生にも迅速に連絡できたのです

この機会に全員ちゃんと持ちましょう」


言いながらカルマ達にしおりを渡す
…うん、流石は渚
多分あのしおり持ってたの
渚だけだもんな。


「………せ、先公だとォ!?
ふざけんな!!ナメたカッコしやがって!!!」

ごもっともな意見を並べながら
残った男共全員でそのへんの
武器になるような物を持ち
殺せんせーに殴りかかる


…無駄なことを


当然
マッハ20の攻撃を受けた男達
ガクンとその場に力無く座り込む


「ふざけるな?先生のセリフです
ハエが止まるようなスピードと汚い手で…うちの生徒に触れるなどふざけるんじゃない」


やだ殺せんせー
めちゃくちゃ、かっこいいじゃん


『…ふぅん、多少は根性あるね』


目に入ったのは
全身ガクガクになりながらも
立ち上がるリーダー格の男


「………ケ
エリート共は先公まで特別製かよ」


んなわけあるか、こいつはアホか

……アホだったわ。うん。


「テメーも肩書きで見下してんだろ?
バカ高校と思ってナメやがって」


バチンと音と共に出てきたのは
折り畳みナイフ

それに何の動揺も示さない
殺せんせーは答えた


「エリートではありませんよ
確かに彼等は名門校の生徒ですが

学校内では落ちこぼれ呼ばわりされ
クラスの名前は差別の対象になっています

ですが彼等はそこで様々な事に実に前向きに取り組んでいます
君達のように他人を水の底に引っ張るようなマネはしません

学校や肩書きなど関係ない
清流に棲もうがドブ川に棲もうが前に泳げば魚は美しく育つのです


…さて私の生徒達よ
彼等を手入れしてあげましょう」


待ってましたと言わんばかりに
男達の後ろで不気味に動く影


「修学旅行の基礎知識を
体に教えてあげるのです」


ゴッ!!!!!!!


ガツンッ!!!!!



おい待てカルマ
何故標的変えてもっかいぶったの!!!
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