赤い光

□4時間目
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その日のE組の雰囲気は
最悪だった…

その理由は



「………これは一体どういう事でしょうか
公正さを著しく欠くと感じましたが」


《…おっかしいですねぇ〜ちゃんと通達したはずですよ

あなた方の伝達ミスじゃないですか?
なんせおたくら本校舎に来ないからハハハハ》


「伝達ミスなど覚えはないし
そもそもどう考えても普通じゃない


―テスト2日前に…
出題範囲を全教科で大幅に変えるなんて」


そう、それだ。
やはり思った通りあの問題は
教えられていなかった。


《…わかってませんねぇ、えーと…烏間先生?うちは進学校ですよ
直前の詰め込みにもついていけるか試すのも方針の一つ

本校舎のクラスでは
なんと理事長自らが教壇に立たれ
見事な授業で変更部分を教え上げてしまわれました》



『………はぁ』


ずっと私達に顔を向けない
殺せんせー


「…先生の責任です。この学校の仕組みを甘く見すぎていたようです

…君達に顔向けできません」


なるほど、それでずっと後ろを向いているのか


それを見かねて…なのか

音も立てず対先生用ナイフを
頭部目掛けて投げるカルマ



「いいの〜?
顔向けできなかったら俺が殺しに来んのも見えないよ」


「カルマ君!!
今 先生は落ち込んで…バサッ」


話の途中でカルマは何枚かの紙を投げ渡す


それは解答用紙
何故か私のまで持っていかれた。


「俺 問題変わっても関係ないし
見てよ遊乃ちゃんなんて
ぜーんぶ100点だぜ?

俺の成績に合わせてさ
あんたが余計な範囲まで教えたからだよ


だけど
俺はこの組み出る気無いよ

前のクラス戻るより暗殺の方が全然楽しいし

…で、どーすんのそっちは?
全員50位に入んなかったって言い訳つけて ここからシッポ巻いて逃げちゃうの?

それって結局さぁ
殺されんのが怖いだけなんじゃないの?」


思い切り殺せんせーを挑発するカルマ
その魂胆に皆が気づいたのか目を合わせあう


「「なーんだ殺せんせー怖かったのかぁ
それなら正直に言えば良かったのに

ねーー「怖いから逃げたい」って」」



「にゅやーーーッ!!
逃げるわけありません!!

期末テストであいつらに倍返しでリベンジです!!!」


真っ赤になって怒る殺せんせーや
その光景を笑う生徒達を見て
私も笑うのであった。
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