きみを笑顔にさせるには。

□13
1ページ/1ページ

「椎名は俺たちと食べるけん」

思わず口に出したら椎名が目を大きく開いた。

そんな顔も別嬪ナリ。

…とと、話がずれてしもうた。

静かになった教室に俺の声が響き渡る。




「ブンちゃんもそう思わんか?」

なんだか面倒になったのでとりあえず丸井に話を振る。


「は!?仁王!?あ、いや、あの」


途端に真っ赤になりながら吃り出す丸井。

いつもの図々しさはどこに行ったのかの。







「あの、すみません。」


途端に椎名の声が響き渡った。


椎名の方を見てみると、






「…っ」







びっくりするほど冷たい目をしとった。

全てを拒絶するかのような。





「私、お昼は一人で食べたいので、皆さんは気にせず食べていて下さい。」



そう言うと、椎名は俺と丸井の横をすり抜けて教室を出ていった。

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ