きみを笑顔にさせるには。
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…俺は今、猛烈に悩んでいる。
なぜなら、
「椎名に声掛けたいんなら早くしんしゃい。」
そう、俺は転入生の椎名に非常に声を掛けたいのだが、タイミングが掴めないのだ。…って、
「おい仁王!何俺の心勝手に読んでんだよぃ!!」
隣の仁王にツッコミをして睨む。
「読んでなか。ブンちゃんが椎名の方見すぎなんじゃ。」
飄々と返してくる仁王。
…え、ってか俺そんな見てた?
ちらりと椎名の方を見てみるとさっきの質問攻めから解放されたのか、ぼーと窓の外を見ている。
うっわ、まじ綺麗ー。
つーか、他の男子見すぎだし。
って、言ってるそばからまた見てるし俺。
つーか、俺も見すぎだし。
「っていうかお前は、いつ椎名と会ってたんだよぃ。」
内心ずりーと思う。
俺もあんな美人と早く知り合いたかったぜぃ。
「…プリ。」
「誤魔化すんじゃねー!!」