あなたと一緒に。
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どれぐらい経っただろう。
ようやく泣き止んだ私は、うつむきながら内心激しく後悔していた。
(うぅ。よりによって、お兄さんの前で大泣きしちゃうなんて。私のバカー!)
お兄さんは、未だに私の頭を撫でてくれている。
(でも、お兄さんに頭撫でられると安心するんだよな…、って今は、お兄さんにどう話掛けるか考えなきゃ!)
「あの…。」
「椎名さん。」
「は、はい?」
勇気を振り絞ってお兄さんに声を掛けたと思ったら、あっさり遮られてしまった。
お兄さんの方を恐る恐る見上げると、お兄さんは薄く微笑みながら言った。
「お服加減はいかがですか?」
と。
「!」
私は思わず目をぱちくりさせてしまった。
(今このタイミングー!?)
お兄さんの発言に拍子抜けしてしまった私は、なんだか色々考えるのがバカらしくなってしまい、クスリと笑ってこう答えた。
「大変結構です。」
とね。
(悠太ー。あ、椎名さんもいるー。)
(祐希たち、ずいぶん遅かったね。)
(祐希くんてば、なかなか起きてくれないんですよー。)
(祐希、寝起き悪いもんね。でも、遅くて都合良かったよ。ね、椎名さん。)
(え!?)
(悠太くん!?)
(悠太と椎名さん何してたの。)
(秘密です。)
(むー、悠太のスケベー。)
(スケベって、あのね…。)