あなたと一緒に。
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「あ、悠太ー。見て見てー。これ、椎名さんの寝顔ー。」
「椎名さん?」
「あ!」
私が扉に気を取られている隙に、浅羽くんがお兄さんの元へと走っていく。
「待って!浅羽くん!それだけはやめて!お願いだから!!」
私は必死に浅羽くんを止める。
もう、半泣き状態だ。
ヒョイ。
「あ。」
「いじめすぎだ。」
塚原くんが私の様子を見かねてか、浅羽くんから携帯を奪い取ってくれた。
「ありがとう。塚原くん。」
「今のは、こいつが悪い。ほら、謝れ祐希。」
「すいません、椎名さん。」
「大丈夫、です。」
「あのー、そのわりにすごい警戒されてる気がするんですが。」
塚原くんの後ろに隠れている私。
「…気のせい、です。」
浅羽くんのバカ。