Cherry

□Micky's girl
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合い鍵で静かにドアを開ける。



玄関の棚にはピンクと白のガーベラ。



彼女がよく風水の基本中の基本だと言っている、大きな鏡。



……久しぶりの***の家は、何も変わっていなかった。





真っ直ぐ進めば、リビングに繋がる。



俺は勢いよくリビングのドアを開けて中に入った。





「***!ただいま!遊びに来たっすよ!」





大きな声で俺なりのサプライズ。



目を大きくあけて、驚いた表情の彼女が目に浮かぶ。





……でも実際は、そんな彼女の姿なんて見当たらなくて。





「……おっ、と」





よーく見たら、テーブルに座ってニコニコと俺を見ている女の子ひとり。





「おかえり、ユチョン。待ってたよ」





……俺の想像とはは、まったく正反対だった。



目を大きくあけて、驚いた表情をしているであろう俺。



ニコニコしている君。



そう、正に正反対。



視線を移してみれば、テーブルの上にはごちそうがたくさん。





「……なん…でっすか?」


「……なに?」


「なんで、俺が来ること……」


「わかったのかって?」





俺はコクンと頷く。



頬杖をする彼女は、得意げにフフンと鼻で笑って言った。





「なんとな〜く、かな?」










……俺の彼女は、不思議な子なんです。






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