Strawberry
□Bad tooth
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「ユノ、おめでとう!」
「YES!サンキュー」
数ヶ月後、ユノは結婚式を催した。
隣にはもちろん、私なんかじゃない、綺麗な女の人。
幸せそうなふたりに、幸せそうな人々。
幸せそうな雰囲気に、幸せそうな小鳥たち。
「なんだかうれしいね〜。ユノが結婚って!」
「お〜。そんなにか〜。コマオゥヨ、***」
本当に幸せそうに笑うユノ。
すべてのものがユノのことを祝福しているように見えるのは、きっと気のせいではないはずだ。
「だって結婚しちゃえば、私のとこに来ないじゃん、ユノ」
「はい!?」
「もうユノのこと見なくていいんだ〜!開放感っ!」
コノヤローって言ってるくせに、私の頭を優しく殴るユノ。
……でもね、ユノ
今まで言ってたこと、全部うそ。
おめでとうも、うれしいも、せいせいしたも、全部全部うそなの。
幸せを感じるなんて酷すぎる話。
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