Strawberry
□Bad tooth
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ユノはしばらく電話で話した後、身仕度を始めた。
「ちょっと彼女のところに行ってくるよ」
「……うん、オッケー」
「明日は朝早いし、彼女の家から直接スタジオに行っちゃうかも。だから、」
「戸締まりには気をつけて」
正解〜
ユノはおもしろそうに呟やいた。
私も頑張って笑ってみる。
そのあとユノは、ただ「行ってきます」と一言だけ残して家を出て行った。
それでもやっぱり広い背中、小さな頭、長い足。
自他共に認める八頭身。
目が離せない。
……ううん、離したくない
それでも行ってしまう彼だから。
もう、当たり前のように分かっていたことだから。
私は部屋に戻った。
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