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□やきもちだとは言いたくない
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姫と雨春がお風呂に入り終わると雨春を拭こうと姫は雨春に手を伸ばす



すると雨春が急に走り出した



『え!?ちょっ…どこ行くの!?』




突然の事に驚きつつも姫は雨春を追いかける









思いのほか雨春の走る早さがはやく姫は必死に追いかける



城の廊下をばたばたと走る姫と雨春



ふと雨春が1つの部屋に入る





『佐助、入るよー!』



雨春が入ったのは佐助の部屋で姫は佐助の返事を待たずに部屋に入った



「姫!?」



『あははー…。雨春が走ってっちゃったから来ちゃった。』





「う…うん。」





佐助はそれっきり黙ってしまう




姫はと言うと佐助の布団の上でくつろいでいる雨春をタオルで拭いていた






『佐助?どうしたの?さっきから黙っちゃって…』


静かな佐助を不思議に思った姫は佐助に問いかけた


姫が佐助の方に振り向くと佐助の頬がほのかに赤くなっていた





それもそのはず…



今の姫の格好は寝間着姿で走ったため胸元がすこしはだけている


そしてすこし赤くなっている頬

湯上がりて濡れている髪の毛



純情な佐助が想い人のそんな姿に耐えられるわけがない






詰まるところ佐助も男の子な訳で色々我慢できなくなりそうで目を反らした





すっと佐助が立ち上がる



『…?どうしたの?』



佐助は何も答えずすたすたと歩き雨春を掴むと部屋の外に出した



『えっ!?なんで出しちゃうの!?………!?』





そう言って姫が雨春に向かって手を伸ばすとその手を佐助に引っ張られる




佐助に抱きしめられる形になり姫は顔に熱が集まるのがわかる




『あっ…えっと…その……これは?』



しどろもどろになりながら佐助に問いかける




「姫、雨春にかますぎ。我もいる。」



佐助の言葉に姫の頬は緩む




『佐助、雨春に嫉妬?』



そう姫が聞くと佐助は急に慌てだす




「えっ⁉図星だった⁉」


予想外の返事に姫もたじたじになる


2人に沈黙の時間が流れる





すると佐助が口を開いた



「我、姫が好き。故に、雨春に嫉妬。」


照れ屋な佐助の思わぬ告白に姫は顔が赤くなる



『えっと…私も佐助が好き!佐助と過ごせる時間が本当に大好きなんだよ。』



真っ赤になって答える姫を佐助はぎゅっと抱きしめた



(雨春が恋のキューピット)





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