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□遊園地[L編]
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「竜崎〜ッ!!」
「…はいなんでしょう。」
咲の彼氏、「竜崎」は全世界の警察を動かせる唯一の人間、「L」だ。
誰にも「L」として顔を見せず、友もいない。
だがそんな彼にも---
愛する者は存在したのだった。
「今日は遊園地行く日だよね!!久々のデートだね!」
「…そうですね、楽しみです。」
何時も無表情な彼も、咲の前では
(やや)笑う。
「早く準備してねッ!私もしてくる!」
「はい…」
竜崎はのそっと立ち上がり、準備を始めた。
---準備と言っても服はそのままだし、持ち物も…無し。(財布はポケットに装備)
「えr…っじゃなかった竜崎、準備できた?」
ドアからひょこっと顔を出す咲。
(…かわいい)
竜崎が本当に心からそう思うのは咲が初めてだった。
今まで友達も作らず本音も言わず感情を殺し表情までをも殺した彼の心を彩ったのは紛れもなく咲だった。
「はい、出来ました。…行きましょう、車はワタリに準備させています。」
「ワ…ワタリさん…大変そう…」
ちなみに竜崎と咲はホテル暮らしだ。
今はキラ事件の犯人を追っていて、
警察もよく二人の暮らすホテルに来る。
竜崎は眉目秀麗な夜神月を観るな
と何度も咲に釘をうっていた。
(…まったく女性に免疫がないんだね、竜崎ってば…。私が愛してるのは竜崎…いやLだけだよ)