おでんと、愉快な仲間達
□おでちゅーバレンタイン物語
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高校2年生のバレンタインデー。
私にとっての王子様が、現れた。
『おでんの中心で、愛を叫ぶ・番外編』
〜初めての手づくりチョコは唐辛子味〜
「大根…。どーすんのさ、コレ…」
豆腐が溜め息をついて見た先には…
「……こんなに食べれるかなぁ…?」
私の下駄箱から、はみ出るほどのチョコレートがあった。
「普通バレンタインデーってさ、女が男に愛を伝えるイベントじゃなかったっけ?」
「アレだよ、最近は義理チョコ流行ってるし」
私は、下駄箱からチョコを一つ一つ取り、手提げ袋に入れた。
「これは…義理ではねーだろ…」
豆腐の、ぼやきを背中で感じながら。
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