11/20の日記

00:16
つわぶき(謙譲)
---------------
 噂の火竜は、久々に燃える相手だ。
 完全に同行者をよそにして、戦闘にのめり込む。
 その甲斐あってか、満身創痍ながらも辛勝した。
 帰り道。
 重たい体を引きずるようにして歩く。
 マリーとシアは気遣って、歩調を合わせてくれている。
「それにしても、隊長さん、強いわ」
 シアがほわっとした、上品な微笑を浮かべた。
 少し前まで病弱だった彼女は、今はもう元気に戦闘できるまでになっている。
「ふふ、今度個人的に外出する時、護衛を頼んでも良いかしら」
 そう柔らかく微笑んだ、その時。
「わっ、アポステル!」
「まぁっ!」
 突然の敵襲。
 まだ満足に動けないエンデルクは、堅く堅く身を守る。
「ごめんなさいね」
 シアは懐からギガフラムを取り出すと、躊躇なくアポステルたちのド真ん中に放った。
 轟音と熱風で、勝利が確定する。
 そして彼女は笑った。
「私、マリーの爆弾がないと戦えないもの」
 はたきがあれば充分戦える、というツッコミはできなかった。


 けん‐じょう〔‐ジヤウ〕【謙譲】
 [名・形動]へりくだりゆずること。自分を低めることにより相手を高めること。また、控えめであるさま。謙遜(けんそん)。

 エリー系かなと思いましたが、浮かばなかったので(笑

前へ|次へ

コメントを書く
日記を書き直す
この日記を削除

[戻る]



©フォレストページ