11/18の日記

23:59
こなら(勇気、独立)
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 小さな体でせかせかと、部屋の中を動き回る。
 手際には一切無駄がなく、丁寧尚且つ正確だ。無駄がないからこその早さではなく、ひとつひとつの手順が早い。
 その速度と品質は、もはや雇用主を上回る。
 そんな彼に、新たな目標が生まれた。雇用主と共にいたことで芽生えた、果てしない夢だ。
 最後の調合を終え、旅仕度を整える。
 大きなリュックに、夢と希望を詰め込む。
「おねーさん、いっぱいおせわになりました!」
 精一杯の笑顔で、何年も一緒に調合してきた雇用主に、別れを告げた。
「ううん、あたしの方こそ、とても助かったよ」
「ぼく、おねーさんみたいになるよ!」
「頑張ってね。応援してる。辛くなったら、いつでも遊びに来てね」
「うん!」
 新たな店を構え、客に笑顔になってもらうための錬金術をする。
 それが彼の歩く道。
 歩き始めた彼はもう、立派な錬金術士の顔をしていた。


 アイディアを出すのに、段々慣れて来たかも。

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