11/16の日記
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ふゆさんご(あなたを信じる)
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手元のトランプには、4が4つある。
場には今まで溜めに溜めたカード。
ダウトと言う遊びだ。ルールは簡単で、カードを順番に裏向きに出し、嘘を見抜く。
ダウトと言われた方が間違っていれば言われた方が、合っていれば言った方が、場札を回収しなければならない。
そして今から順当に回れば、必ず彼女に4が当たる。
まだ出ていないジョーカーは、自分に来ていないから、彼女かダグラスに行っているだろう。
無表情で7と言いながらJを出し、次へ回す。
次のエリーは8と言いながら2枚出した。特に表情に変化はない。
無難にスルーする。
そうして更にカードを重ね、遂に。
「4! ……です」
自信なさげに、おずおずと2枚出した。
1枚ならジョーカーの可能性がある。しかし、2枚。
「ダウトだ、エルフィール」
まるで、悪人を裁くようにきっぱり言い放つ。
エリーはそっと、今出したカードをひっくり返す。
それは。
「ジョ……ジョーカーだと!? しかも2枚……!」
「えへ、ごめんなさいエンデルク様。4を4枚持ってるの、分かってたので、嵌めさせていただいちゃいました♪」
「お前っ……!」
圧倒的な量のカードに絶望していると。
「信じていましたから。絶対ダウトを指摘するって」
そう、彼女は無邪気に笑った。
とても良い笑顔で。
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