09/01の日記

18:41
アメリカと中国
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日本では尖閣諸島や沖縄を扇の要のようにして日本と
アメリカと中国との関係が語られている。
なんか変じゃないか?
アメリカと中国との関係はどうなっているんだろう。
「蜜月」ではない。「呉越同舟」でもない。
共存共栄?そうかなあ。
そんなんじゃなくて、「愛はないけど肉体関係はある男女」みたいな、そんな感じだと思う。


7月にアメリカ国債の新しい記事が出た。


<中国:アメリカ国債保有量5兆2642億ドル>
済龍 CHINA PRESS 2012年07月18日11時38分

 2012年7月17日、アメリカ合衆国財務省が、5月末時点での各国アメリカ国債保有状況を発表した。

 報告によると5月、海外債権者のアメリカ国債保有量は、4月より542億ドル拡大し、5兆2642億ドル(約416兆2800億円)に達した。
 
 中国のアメリカ国債保有額は、先月比52億ドル増の、1兆1696億ドル(約92兆4900億円)。アメリカ国債最大保有国の地位を維持した。

 同期、日本はアメリカ国債を154億ドル大幅に引き上げ、保有額は1兆1052億ドル(約87兆4000億円)となった。
 
(China Press 2012:IT)ニュース>




経済だけを見るとアメリカと中国は協調せざるをえない。
戦争(尖閣を火種として)なんてできるわけがない。
尖閣諸島に90兆円の価値などないのだ。
日本の国家予算が96兆円だというのに。


ただ、この関係がすべてではない。
ちょっと整理してみようか。


アメリカと中国が協調したいこと。

1.アメリカ国債を消化していく
2.国連の安保理常任理事国として対話していく
3.中東のテロリズムに対抗していく


アメリカと中国があんまり考えたくないこと

1.貿易の自由化
2.エネルギー問題
3.北朝鮮とどう付き合うか
4.核兵器の拡散防止について
5.地球温暖化対策
6.貧困(南北)問題


アメリカと中国がともに譲れないもの

1.イラン・シリアの問題
2.台湾の所属問題
3.人権(チベットなど)擁護の問題
4.言論の自由に関して
5.「人道」についての考え方
6.人民元のレート問題
7.知的所有権について


という感じでまとめられる。
あたかもお互いをにらみつけながら下半身は激しくピストン運動しているような状態である。


尖閣諸島の問題を語るとき、まずアメリカと中国の立場を踏まえて、それから「有事」を想定すべきだろう。
私の結論は悲観的だ。もし尖閣周辺で日本の海上保安庁の船が銃撃をうけ、死者が出たとしても、アメリカ海兵隊は動かない。
尖閣が「実効支配」されたとしてもアメリカ政府は「たいへん残念である」と感想を表明するだけである。


さて今はなにも起きない。

いままさに指導者が変わろうとするときに大きな動きはできない。
(ほんとは韓国だってそうなんだ)

来年どうなるか。
アメリカの新しい大統領、中国の新しい国家主席に、
日本のだれがあいさつに行くのか。


いや、野田? それはないだろう。




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