PandoraHearts

□今年は
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『えりおっとだまされたー!』


「だまされた?」


「あー++++、エリーからかっちゃダメだろ」


『だってえりおっとおもしろいんだもーん』


それは幼い日の思い出。
4月1日…一年に一度罪のない嘘をついていい日。
エリオットはそれ以降毎年幼馴染の++++に騙されていた。





そして今日は―






























『エリオットー』


「遅かったな」


『ごめんごめん、途中で馬がこけっとしちゃいまして』


「こけってなんだよ…」


4月1日…毎年****がナイトレイ家に訪れる日であり、10年前の今日エリオットが初めて++++に騙された日である。
ヴァネッサやアーネストも****家が来ることは楽しみらしく屋敷の中から駆けて出てきた。





























大人は大人の会話があるから二人はあっちへ行ってなさい、と兄や姉たちに言われてしまい
確かに反論できるような年齢ではないな、と思い二人は素直にエリオットの部屋へ移動した。


『エリオットの部屋っていつも綺麗だよねぇ…』


「帰ってくるとちゃんと整理されてるだけだ」


『なにそれw』


リーオは久々に一人でフィアナの家へ行きたいと言ったので行かせたそうだ。


『あー!グランドピアノだぁ…いいなぁ、自分の部屋にあるとかー』


「++++の家は大広間にだけあるんだっけか?」


『うん、家族共有…って言っても兄様たちとしか取り合いにはならないけれど…』


「父上や母上は弾けないのか」


『うん、音階分かってるかも危うい…?』


いや、音階は分かってると思うぞ。
エリオットは静かに心の中でツッコミを入れた。


『ねーエリオット?』


「なんだ?」


++++はエリオットのベッドに寝転び天井を向きながらエリオットに話しかける。
エリオットといえばピアノのイスに腰掛け++++の方を見ている。


『私エリオットのこと好きだよ』


「なんだよ…突然」


『んー…好きだから…付き合う、付き合う?って言うのかはわかんないけど一緒にいてほしいんだ』


「…本気にしないぞ」


『なんでよー!』


++++はぶーたれて垂らした足をバタつかせている。


「今日は4月1日だぞ…エイプリルフールだ。毎年お前に騙されてきたんだ、信じられるか」


そうエリオットが言うと++++は体を起こし、本気だよ?と真顔で言った。


「…信じるぞ、オレは」


『信じていいよ、私は本気だから』


「………」


『………』


「わかった」


『ん?』


「オレもお前が好きだ」


『…本気?』


「本気だっ!!!!///」


頬を赤らめ恥ずかしさに耐えながらも気持ちを伝える辺り昔から変わってないなー、と++++は思った。


『今度こそお嫁さんにしてね?』


「?、あぁ…?」


幼い日の思い出…それはもう一つあったのです。


『わたしのことおよめさんにしてくれる?』


「うん、やくそくするよっ」


エリオットは忘れているようだけれど、私は忘れてないんだから。
あの日の約束。





今年は
(騙さない)(騙されない)
(そして幼い日のあの日の約束を果たすため…)



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エイプリルフール!私は母親を騙しました。
「彼氏いるんだ」「え!?今度連れてきなさい!」「嘘です」
なんだこの騙し方w

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